「タイピングの練習をはじめたけど、スムーズに指を動かせずどうしていいかわからない」
「タイピングゲームなどで繰り返し練習しても間違えてばかりで全然上達しない」
など、せっかくタイピングの練習に取り組んでいるのに、こんなお悩みを抱えている方は意外と多いのではないでしょうか?
タイピングを練習する際に、正しい指の位置を意識していますか?
というのも、タイピング練習の基本として、指の正しい位置を覚えていないと、タッチタイピング習得までの効率が悪くなり、ブラインドタッチができるようになってもタイプミスの頻度が多くなったり、スピードも遅くなったりしてしまいます。
そのため、タイピングを練習するにあたっては、最初に「指の位置・指の動かし方」を正しく覚えてしまうということが極めて重要です。
正しい指の配置を指に覚えさせることでタッチタイピングの基礎スキルを習得し最短でタッチタイピングを習得できます。また上達すればタイピングゲームで高得点を取ることや、パソコンでの作文や課題の作成がスムーズにできるためタイピングに自信を持つことができます。お箸の正しい持ち方を覚えることと一緒で、一度正しく覚えてしまえば一生ものです。
最初は苦労することもあると思いますが、慣れて正しい使い方ができるようになってしまえばその後は便利で役に立ちます。
この記事では、タイピングにおける正確な指の位置や動かし方が知りたい!と考えている初心者の方やタッチタイピングをマスターしたいと考えている人に、必ず覚えるべき正しい指の位置やその動かし方、そして、おすすめの練習方法などを解説します。また自己流でお悩みの方に矯正する際のポイントも紹介します。
最後まで読んでいただくことで、タッチタイピングの基礎スキルを習得し、さらに練習を重ねていくことでタッチタイピングを早く習得できるようになるでしょう。
目次
1.タイピングで正しい指の位置を習得すべき理由!なぜ重要?
1−1.正しく習得するメリット
1−2.正しく習得しないことのデメリット
2.タイピングを正しくマスターするための「指の位置」【画像解説付】
2−1.【基礎】キーボードの「ホームポジション」を覚えて標準運指を守ろう
2−2.キーボード全体の正しい「指の位置」をチェック【配置表ダウンロード可】
2−3.左手の正しい指の範囲
2−4.右手の正しい指の範囲
3.キーボードへの指の置き方
3−1.指の置き方は軽く添えるように置くのがポイント!
4.キーボード上の指の動かし方
4−1.ホームポジションを起点に「上の段・下の段」を打つ
4−2.子どもの手が小さくて届かない場合は?
4−3.指の動きをよくするためのポイント
4−4.動かし方の練習で指が痛くなったら!?
5.指の位置と動かし方の練習方法【初心者向けゲーム紹介付き】
5−1.反復練習で位置を覚える
5−2.指の位置や動かし方はゲームでの練習がおすすめ!
6.【自己流の人向け】指を正しい位置に矯正するには?
6−1.基本のホームポジションを習得する
6−2.焦らず1文字ずつ反復練習を繰り返す
6−3.速さよりも正確さを大切に練習する
7.どうしても指の位置が覚えられない時のポイント
7−1.落ち着いて「F」「J」のしるしをさがす
7−2.右手・左手で常にしるしの感覚を意識する
7−3.爪が長いと感覚がくるってしまう!
7−4.個人練習でも難しい場合はパソコン教室など専門家に教えてもらう
8.まとめ
1.タイピングで正しい指の位置を習得すべき理由!なぜ重要?
タッチタイピングでは正しい指の位置を習得することが重要とよく言われていますが、なぜ習得しておかないといけないのでしょうか?
この記事では正しい指の位置や動かし方などを解説していくにあたり、最初にその理由について解説しておきます。
1−1.正しく習得するメリット
まず、タイピングにおいて正しい指の位置を覚えることは、以下のようなメリットがあります。
1.早く正確なタッチタイピング(ブラインドタッチ)を習得できる
タッチタイピングを早く習得するためには正しい「指の位置」を指に覚えさせることが大切です。
指の位置を自己流で覚えてしまうと打ち方の癖がついてしまい、いつまでたっても一番効率よくスピーディーに間違いの少ない本来の正しいタッチタイピングを習得できません。
そのため、指の位置を正しく習得することはブラインドタッチとも呼ばれるタッチタイピング習得への最短ルートになります。
2.タイピングゲームで好タイムや高得点を目指せる
正しい指の位置を覚えることでタッチタイピングが上達し、結果タイピングゲームなどで高得点が取れる他に難しいステージや問題にも挑戦ができます。
3.学校の授業や就職、仕事でタイピングスキルを活かせる
最近は各学校の授業でパソコンを使った作文やレポート作成など、タイピングスキルを必要とする機会がこれまで以上に増えています。
さらに社会人になり仕事をするようになると、正しくタッチタイピングを身につけている人と、そうでない人と比べて作業効率が2倍も速くなると言われており、タイピングスキルは大人になっても活かせるスキルです。
4.タイピング検定1級を目指せる
正しい指の位置でタッチタイピングができるようになるとタイピング検定で1級相当も目指せます。
タイピング検定の上級になると10分間に900文字以上のタイピングが必要と言われており、難易度も高くなります。
速く正確にタイピングするためには正しい指の位置でタッチタイピングできることが上の級を目指すための鍵になります。
日本商工会議所では
初心者向けにタイピング
検定「キータッチ2000」という
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中級・
上級者向けに「ビジネスキーボード」の
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以下の
公式ホームページの
情報も
参考にご
覧ください。
▶
参考情報:
商工会議所の検定試験「キータッチ2000」はこちら
▶
参考情報:
商工会議所の検定試験「ビジネスキーボード」はこちら
このように、指の位置を正しく覚えると、タッチタイピングを最短で習得できます。またタイピングゲームで高得点を目指すことや、学校の授業や仕事で活かせる以外に難しい検定にも挑戦できるなどメリットがたくさんあります。
特に社会に出ると、メールや資料作成でキーボードを使った業務が必ず発生します。正しくタッチタイピングできると仕事の作業効率を上げることができるのはもちろん、就職や転職のアピールポイントになる点もメリットです。
タッチタイピングを早く習得するためにも、練習の最初の段階で正確な指の位置はこのタイミングでマスターしておきましょう。
1−2.正しく習得しないことのデメリット
反対に正しい指の位置を習得せず自己流で覚えてしまった場合、以下のようなデメリットがあります。
1.自己流はミスタイプを起こしやすい
自己流で覚えると、本来はキーに一番近い指があるにも関わらず別の離れた指で打つとミスタイプを起こしやすくなる可能性があります。
2.スピードが落ちる
「1.自己流はミスタイプを起こしやすい」で説明した内容と似ていますが、自己流で覚えた打ち方をしていると、本来キーの近くの指で打てるはずが、キーから離れた指で打つことになることで手の動作が大きくなり、正しい位置で習得したタイピングと比べてスピードが落ちてしまいます。
3.場合によっては手や指が痛くなることも!
自己流で打とうとすると手や指が力んでしまうことや、一部の指だけに負担がかかりひどい時は肩などを痛めてしまうことがあります。
4.後から矯正しようとしても自己流の癖から抜け出しにくい!
自己流でタイピングの癖がある場合、後から矯正をしようとしてもなかなか癖から抜け出すことができず途中で諦めてしまう人もたくさんいます。
誰でも正しいタッチタイピングを習得するには時間がかかります。特に自己流から矯正する場合はさらに時間がかかるので根気よく正しい位置を覚えながら練習をする必要があります。
正しい
位置で
習得しておかないとこのようなデメリットがたくさんあります。また
実際にこれまで
自己流だった著者も
正しい
位置へ
矯正するまでかなり
時間がかかりました。
そうならないためにもこれからタイピングを
練習する
人は
正しい
指の
位置をしっかりと
覚えましょう。また
矯正を
考えている
人は
根気よく
練習を
続けるよう
意識しましょう。
2.タイピングを正しくマスターするための「指の位置」【画像解説付】
では、早速ですがタッチタイピングで重要な正しい指の位置を画像で説明します。
タイピングの正しい指の位置を習得するにあたっては、ホームポジションを覚えることからスタートし、ホームポジションを中心にキーボード全体の正しい「指の位置」を順番に覚えていくことが重要です。
それでは、詳しく見ていきましょう。
2−1.【基礎】キーボードの「ホームポジション」を覚えて標準運指を守ろう
まず指の位置を正しく覚えるには、キーボードの「ホームポジション」をしっかりと覚えることが基本です。
「ホームポジションってなに?」と初めて聞かれた方もいらっしゃるかもしれませんので、最初に「ホームポジションとは?」から解説していきます。
1.ホームポジションとは?
「ホームポジション」とは、タイピングを始める前、キーを打ち終えた後に戻ってくる「指の基本位置」のことで、最も「速く」「手の負担を少なく」キーを打うつことができるとされている配置です。
またキーの位置を覚える時の基準でもあり、ホームポジションはキーボードを見ずにタイピングする、「タッチタイピング(ブラインドタッチ)の基礎」と言われるほどタイピングをする上でとても重要な姿勢です。
なお、ホームポジションについては、以下の記事で覚え方や練習方法など詳しく解説していますので、まだホームポジションを習得できていない方は、以下もあわせてご参照ください。
ホームポジションを習得できたら次に、ホームポジションを意識して基本通りにタイピングする「標準運指」を練習します。
「
標準運指」はあまり
聞き
慣れない
言葉ですが、ホームポジションを
意識しつつ
基本通りに
打つ
方法のことを
言います。
タッチタイピングでは、ホームポジションを指に覚えさせ、それを起点に自然にタイピングできるようになることがコツと言われています。
2−2.キーボード全体の正しい「指の位置」をチェック【配置表ダウンロード可】
次に正しい「指の位置」をキーボード全体で解説します。
それぞれの手の指には、一番早く指が届くようにキーが決められています。
いきなり全部を覚えることはとても大変なので練習する際はひと指ごとに覚えていくことをおすすめします。
「左手」と「右手」に分けて、以下で順番に見ていきましょう。
2−3.左手の正しい指の範囲
まずは左手から確認しましょう。それぞれの指の役割は上の画像の通りになります。
さらに「小指・薬指・中指・人差し指・親指」と、ひと指ごとに確認しましょう。
1.左手小指の配置について
左手小指が担当するキーについて説明します。
左手小指の担当するキーは、上の画像内の「黄色のキー全て」で、以下の通りです。
- 半角英数キー
- Tabキー(タブキー)
- Caps Lockキー(キャプスロックキー)
- Shiftキー(シフトキー)
- Ctrlキー(コントロールキー)
- 「1」キー
- 「Q」キー
- 「A」キー
- 「Z」キー
その中でも、特に使うキーは、以下の2つのキーになります。
ローマ字入力の時に母音として使う「A」
他にもアルファベット以外の特殊なキーも使う時があるなど範囲の広い指でもあります。
また、小指は動かしにくく、薬指で打ってしまうなど自己流の癖がついてしまいがちな指です。
黄色のキー全てに指が届かない場合、まず無理をせずに打てる範囲の中でしっかりと練習しましょう。
2. 左手薬指の配置について
次に左手薬指の役割を説明します。
左手薬指の担当するキーは、上の画像内の通り「X/S/W/2」です。
薬指は、特に下の段「X」が最初は打ちにくいキーのため、意識して薬指で打てるように意識しましょう。
3.左手中指の配置について
次に左手中指の役割を説明します。
左手中指では、上の画像の通り、「C/D/E/3」に置きます。
4.左手人差し指の配置について
左手人差し指では、上の画像内の通り「V/F/R/4/B/G/T/5」を押します。
左手人差し指も小指の次に担当するキーが多い指でよく使う指の1つです。
特に意識しておきたいキーはホームポジションの突起のついた「F」です。
これはしっかりと覚えておきましょう。
5.左手親指の配置について
左手親指では、上の画像内の通り「スペースキー/無変換」に置きます。
左手の指の役割は以上です。
次に右手の指の役割を説明します。
2−4.右手の正しい指の範囲
次に右手の役割を見ていきましょう。それぞれの指の役割は上の画像内の通りになります。
さらに、右手も「小指・薬指・中指・人差し指・親指」と、ひと指ごとに確認しましょう。
1.右手小指の配置について
右手小指
- 「0」キー
- 「P」キー
- 「;」キー
- 「?」キー
- 「-」キー
- 「@」キー
- 「:」キー
- 「>」キー
- 「^」キー
- 「「」キー
- 「」」キー
- Back Spaceキー(バックスペースキー)
- Enterキー(エンターキー)
- Shiftキー(シフトキー)
- Ctrlキー(コントロールキー)
左手小指と同じくキーの役割が多い指です。
特にEnterキーやBack Spaceキーなどはよく使うのでしっかりと小指で打てるように練習しましょう。
2.右手薬指の配置について
右手薬指では「;/L/O/9」に置きます。
3.右手中指の配置について
右手中指は「</K/I/8」を担当します。
4.人差し指の配置について
右手人差/rb>し指は「N/H/Y/6/M/J/U/7」を担当します。
右手人差し指も小指の次に担当するキーが多い指でよく使う指の1つです。
特に意識しておきたいキーはホームポジションの突起のついた「J」です。これはしっかりと覚えておきましょう。
5.右手親指の配置について
右手親指は「スペースキー/変換キー」を担当します。
以上が左手と右手それぞれ指の正しい位置の解説でした。
特に範囲の広い小指や薬指は動かしにくいため、他の指よりも練習は多めにするといいでしょう。
画像内を参考に正しい指の位置を意識して指を配置できるように練習しましょう。
3.キーボードへの指の置き方
これまで、どの指がどのキーを担当するのか正しい指の位置について紹介してきました。
次はタイピングでキーボードに指を置く際のポイントについて説明します。
3−1.指の置き方は軽く添えるように置くのがポイント!
指は軽くキーボードに添えるように置くことがポイントです。
意識をしすぎると指や手のひら全体に力が入ってしまい痛めてしまう可能性があります。なるべく肩の力を抜きましょう。
4.キーボード上の指の動かし方
キーボード上での指の動き方についても詳しく説明します。
これまで解説してきたようなホームポジションをはじめ、右手や左手の各指の位置も重要ですが、タッチタイピング(ブラインドタッチ)を習得するためには、「指の動かし方」も覚える必要があります。
この段落では、画像付きで正しい指の動かし方や練習方法について見ていきましょう。
4−1.ホームポジションを起点に「上の段・下の段」を打つ
タイピングにおける基本の指の動かし方は、上の参考画像のように、先ほど説明した「ホームポジション」を保ちながら、入力で必要な指だけを動かします。
使わない指はホームポジションに置くことがポイントです。
なお、右手・左手の各指の動かし方(範囲)については、「 2−2.キーボード全体の正しい「指の位置」をチェック【配置表ダウンロード可】」で、各キーに対して指ごとの位置と動かす範囲の役割を配置表で解説していますので、そちらを参考にご覧ください。
4−2.子どもの手が小さくて届かない場合は?
手が小さい子さんになると一部のキーで指が届かない場合もあります。
その際は以下のとおりで練習してみましょう。
1.スピードは気にせずゆっくり多くの指で入力する癖をつける
子どもの手の大きさの兼ね合いでキーボードのキーに指が届かないというようなこともあるでしょう。
しかし、その際は、打つ速さは気にせずに自分のペースでたくさん打てるように癖づける意識をしましょう。
タイピングのスピードは基礎が習得できたら、後から自然とついてくるため、最初は速さは意識せず、ゆっくりでも正しい指の動かし方の反復練習が重要です。
2.ローマ字表記で使う最低限のキーから覚えよう
まずは、最低限ローマ字入力で必要な指の動きを練習するようにしましょう。
ローマ字入力に使うキーは、上の画像の通りです。
もし他のキーにも届くようなら練習しておくと良いでしょう。
4−3.指の動きをよくするためのポイント
タイピングでは指を素早く動かす必要があります。
日々練習していくうちに速くなりますが疲れた時や久しぶりにタイピングする場合などは動かしにくいことがあります。
そこで指の動きを良くするためのポイントを紹介します。
1.手や指の定期的なストレッチや体操を行う
手のひら全体や指のストレッチや体操をすることをおすすめします。
定期的にストレッチなどをすることで指の疲れを減らすだけでなく、指の可動域が広がり、タイピングが速くなります。
2.ピアノ練習が指の動かし方のトレーニングになる
タイピングと近い動きと言われているピアノ練習は指の動きをよくするためのトレーニングとしておすすめです。
両手の指でバラバラに弾く動きはタイピングに似ています。
もしピアノを利用できる環境がある場合は、以下を参考にトレーニングしてみてください。
▶参考例:ピアノを使った指のトレーニング
(1)左手小指から順に
ド(左手小指)→ レ(左手薬指)→ ミ(左手中指)→ ファ(左手人差し指)
(2)右手小指から順に
ド(右手小指左手薬指)→ ラ(右手中指)→ ソ(右手人差し指)
これを>左右同時に動>かす。
3.リラックスする
緊張で指や手、または肩などに力が入っているとスムーズにタイピングができません。
そのため、なるべくリラックスした状態でいることがタイピングで指が動きやすくなります。
4−4.動かし方の練習で指が痛くなったら!?
練習を頑張りすぎて指が痛くなる場合もあります。そんな時に気をつけておきたいポイントも紹介します。
1.無理せず休むことも重要(痛みがあるまま続けると変な癖がつくことも!)
長時間タイピング練習をするとこれまで動かしたことのない指や手を使うので痛みが起きる原因になります。
無理せず辛くなる前に手の位置を変えることや、練習を止めて休憩をしましょう。また、痛みが長引く場合は一度病院で診てもらいましょう。
痛みを放置していると症状がひどくなる以外に、変な癖がついてしまうこともあります。
たくさん練習をすることは上達する上でもいいことですが頑張りすぎもよくないです。正しい指の位置をマスターするためにも無理せずに練習することを心がけましょう。
2.力加減の確認をする
力を入れすぎると指はもちろん、てのひらや手首、肩などにも負担がかかってしまいます。
なるべく力加減を強過ぎないように注意して練習をしましょう。
3.キーボードを変えてみる
手が痛くなる原因としてキーボードの角度や高さなどがあっていない可能性もあります。
タイピング練習ではノートパソコンのような平らなキーボードより、個人差や好みがありますが、デスクトップで使う傾斜のついたキーボードの方が一般的に打ちやすいとされています。
4.アームレスト等の利用
痛み予防対策の一つにアームレストやパームレストなどの器具がおすすめです。
手首を浮かせてキーボードと水平状態にタイピングができるので、肩や腕の緊張を緩和し負担を減らすことができます。
さまざまな形があるため自分に合ったアームレストを選びましょう。
5.姿勢やデスクの高さを確認してみる
これまで紹介してきた原因の他に、タイピング中の体の姿勢や机の高さがあっていない場合も考えられます。
日本オフィス家具協会によると、パソコン作業で疲れにくい机の高さは「720mm」※1と言われています。
また、イスに腰をかけた時の正しい姿勢についてチェックリスト※2があるので参考にしてみましょう。
▶参考:チェックリスト
- 座面の奥まで深く腰掛ける。
- 骨盤上部をしっかり背もたれにつける。
- かかとは床につける。
- 太ももの>上を水平にして、ひざ下は床と直角に。
- 座面の高さの目安は身長×1/4
- デスク高さの目安は=座面高+差尺(身長×1/6)
日本オフィス家具協会の「安全・快適なデスクの選び方」をはじめ、「安心・安全なイスの選び方」については、以下を参考にご覧ください。
5.指の位置と動かし方の練習方法【初心者向けゲーム紹介付き】
これまでは、指の位置と動かし方について説明してきました。
そして、正しい指の位置と動かし方を習得して、タッチタイピングができるようになるには、何より練習を積み重ねることも大前提として必要です。
正しい情報を知っているだけでは、実際のタイピングの場面で、結局キーボードを確認しながらタイピングすることになり、せっかく学んだ知識も活かすことができません。
そのため、タッチタイピングの習得のためには、正しい知識のもと練習の積み重ねが重要なのです。
この段落では、実際に指の位置を覚える練習方法やおすすめの練習ゲームを紹介します。
5−1.反復練習で位置を覚える
反復練習とは、ホームポジションとそれ以外のキーを往復して打つ練習方法でホームポジション練習の1つです。
ポイントはなるべくキーボードを見ずに画面を見て打てるように心がけることです。キーボードを見ずに練習することを行うことで手にキーの位置を覚えることができます。
反復練習ではホームポジションを基準に上下の段に分けて練習する方がおすすめです。
1.反復練習手順1:上の段
「F」→「R」→「F」のように反復で練習しましょう。
上の段全て反復練習をしてみましょう。まずは5分など短い時間から行うといいです。
次に下の段も行います。
2.反復練習手順2:下の段
「F」→「V」→「F」のように反復で練習しましょう。
3.反復練習手順3:上の段と下の段
「F」→「R」→「V」→「T」のように反復で練習しましょう。
慣れてきたら適当にキーを打つ練習もしましょう。
また練習は長時間するのではなく、毎日10分など短い時間で続けて練習しましょう。
反復練習方法を詳しく解説したYouTube動画を紹介します。
▶参考動画:タイピング練習のコツ【1-1】(ブラインドタッチ)キーボード講座
指の位置について丁寧に説明しています。ぜひ動画も参考に練習してみましょう。
5−2.指の位置や動かし方はゲームでの練習がおすすめ!
何事も楽しく練習できれば継続もできますし、自ずと上達も早くなります。
なかなか練習が続かない人や初心者向はタイピング練習ゲームなどを活用するとゲーム感覚で遊びながら覚えることができます。
おすすめのホームポジション練習ゲームや指の位置を覚えることができるゲームを紹介します。
1.ホームポジション習得におすすめのゲーム
ホームポジション練習がしっかりできるおすすめゲーム一覧です。
指の位置を覚える前にホームポジションを習得する必要があります。
Playgram Typing
ホームポジションと指使を正しく学習できるゲーム。ホームポジションと各キーを押す際の指使いをビジュアル表示することで、初心者向でも直感的に学べます。
タイピング練習 (日本語編)
間違いをしっかりと直せるよう、正解をしないと次へ進まないゲーム仕様に。また結果はミスタイプ率や正解率など詳しい成績を振り返ることができます。初心者向だけでなく、タイピングがすでにできる人にもおすすめのゲームです。
2.指の位置や動かし方
指の位置や動かし方の練習がしっかりできるタイピングゲームの紹介です。
FMVキッズ めざせ!タイピングマスター
ホームポジションはもちろん、指の動かし方を覚えるコースもあります。それぞれの指で練習ができる他にミスをしたキーも教えてくれます。
ひよこ My typing
キーボードの段ごとや片手だけ、小指単体など練習ゲームが豊富にそろっています。苦手な指やキーだけに集中して特訓ができます。またユーザー登録をすると過去の成績を振り返ることができるので三日坊主にならずやる気を維持することができます。
他にも、Nintendo Switchソフト「タイピングクエスト」でも初心者向けのステージとして指の位置を練習するステージがあります。
お子さまにパソコンを貸すことが心配という方やパソコンは持っていないけどNintendo Switchを持っている方におすすめのゲームです!
Nintendo Switch「タイピングクエスト」のゲーム紹介や遊び方などについての詳しい解説記事も以下で紹介しておきますので、参考にご覧ください。
▶参考情報: 「タイピングクエスト」遊び方や攻略法をご紹介
6−1.基本のホームポジションを習得する
自己流で位置を覚えている人が正しい指の位置に矯正するためには、タイピングの基本でもある「ホームポジションを正しく覚える」ことが重要です。
個人練習以外にタイピングゲームなどを活用してしっかりと覚えましょう。
ホームポジションの重要性など詳しくはこの記事の「1.ホームポジションとは?」で解説していますのであわせてご参照ください。
6−2.焦らず1文字ずつ反復練習を繰り返す
ホームポジションを正しく習得した後は、反復練習でホームポジション以外のキーを正しく打てるように練習を繰り返しましょう。
特に自分が打ちにくいキーの他にミスしやすい指やキーに関しては練習量を増やして正しい配置で打てるように癖をつける意識をしましょう。
反復練習の方法については、この記事の「5−1.反復練習で位置を覚える」で解説していますのであわせてご参照ください。
6−3.速さよりも正確さを大切に練習をする
どうしても速く打ちたいという気持ちが前に出てしまいがちですが、焦らず速く打たないことが矯正する上で大切なポイントです。
特に速さを求められるタイピング練習ゲームはおすすめしません。しっかりと間違いを治すまでは進まない仕様や、指の配置を確認できるゲームがおすすめです。
矯正で大切なことは「振り返り」です。間違えやすい指や苦手なキーを克服し正しくタッチタイピングができるようになるためには、まず自分の弱点を振り返って知ることです。
自己流を
矯正するには
時間も
忍耐力も
必要です。
根気よく
続けていけば
正しい
位置へ
矯正できます。
7.どうしても指の位置が覚えられない時のポイント
反復練習や練習ゲームでも指の位置を覚えられない場合のポイントを紹介します。
7−1.落ち着いて「F」「J」のしるしをさがす
指の位置がわからなくなった場合、まずはホームポジションに戻りましょう。
大体のキーボードには「F」と「J」に丸いポッチやデコボコした突起がついています。これらはホームポジションキーを見つけるための目印としてついています。
位置がわからなくてもこのしるしに左右の人差し指を置くことを覚えておきましょう。
このようにホームポジションはキーの位置を覚えるためにとても大切な基本姿勢です。
指の配置を覚える前にキーを見なくてもホームポジションに指を配置できるようにマスターしておきましょう。
7−2.右手・左手で常にしるしの感覚を意識する
ホームポジションはキーの配置を覚える上で大切な配置姿勢です。「F」と「J」のしるしがホームポジションを見つけるためのヒントになります。
いつでもホームポジションに戻れるように先ほどの「F」と「J」にあるしるしの感覚を意識して練習しましょう。
7−3.爪が長いと感覚がくるってしまう!
指の位置が覚えられない原因の1つに「爪の長さ」があります。
爪が長すぎると指の腹をキーに乗せるより先に爪が当たってしまい、しっかりタイピングができず奥まで指を伸ばすことになります。
スピードが落ちることはもちろん、変な癖がついてしまうだけでなく指や手のひらを痛めてしまう可能性があります。
タイピング練習時は正しい指の位置を覚えるためにも爪は短くしておくことをおすすめします。
7−4.個人練習でも難しい場合はパソコン教室など専門家に教えてもらう
個人練習でも難しい場合は指の位置を習得することが難しい場合はパソコン教室などの専門家に相談や教えてもらうことも方法です。
8.まとめ
正しく指の位置を習得することで、正確なタッチタイピングを速く習得できます。他にもタイピングゲームで高得点が取れることや、タイピング検定1級を目指せるほかに、学校の授業や就職そして仕事など様々なシーンで活かせます。
逆に自己流で覚えてしまうとミスタイプが増え、スピードが落ちる場合は指を痛めてしまうなどデメリットが多く、後から矯正をしようとしても自己流の癖から抜け出しにくいということが起きます。
これからタッチタイピングを練習する人はもちろん、自己流の人も正しく指の位置を覚えるためにまずはホームポジションをしっかり覚えましょう。そしてホームポジションについている「J」と「F」のぽっちを目印に、他のキーと指の位置関係を意識しながら反復練習やゲームを活用して練習しましょう。そうすることでタッチタイピングを早く習得できます。
また、どうしても個人練習で指の位置を覚えられない場合はパソコン教室で教えてもらうことも1つの方法です。
大切なことは頑張りすぎずに自分に合った方法で練習を毎日続けることです。正しく練習を続けていけば自然とタッチタイピングができるようになり、タイピングに自信を持てます。タッチタイピングの基本になるので、記事を参考にしっかりと指の位置はマスターしておきましょう。